長崎市浜町にある漢方を主軸としたクリニックです。
漢方とは中国発祥の医学ではありますが、現代の日本で実施されているいわゆる「漢方」は日本独自で発展した部分が多い医学です。
中国の伝統医学から分離し、現在では和漢診療学や和漢医薬学などと呼ばれる学問体系にまで発達を遂げました。
院長の出身である富山大学では和漢診療学講座が日本で最初に開設され、多くの方の手助けになっています。
富山は置き薬で有名な越中富山の薬売りの本拠地であり、古くから漢方が発達してきた地なのです。
古来から中国で使われていた生薬は今日でも数多くの漢方薬に含有されていますが、日本でしか使われない生薬も数多くあります。
中国でしか育たない植物を日本でも育つ植物で代替して生薬として使ったり、江戸時代の先生が新しく発見した生薬だったり…
もはや「漢方」は日本独自の医学と言っても過言ではないレベルになっています。
(そもそも漢方という言葉自体、オランダから伝わってきた西洋医学の蘭方の対義語として作られた言葉なので、中国では使われない言葉です 中国では中医学といいます)
そんな漢方はどうしても「インフルエンザ」⇄「タミフル」のような病名と薬の名前が1対1で対応して治療可能な西洋医学と比較すると病気の治療プロセスが緩徐になりがちで、どうしても西洋医学に押されて隅に追いやられているという感は否めません。
医師にとっても西洋医学とは用語が微妙に違うことから深い理解が難しい部分があり、どうしても目の前で今困っている患者様を救うのに比べると漢方の勉強は後回しにせざるを得ない状況があります。
しかし、漢方の底力はとんでもないのです。江戸時代の江戸の活気と世界一の発達を支えたのだって漢方といえるくらい、医学として発達していたのですから、現代でも当然多くの方の役に立てます。
特に「肩が痛くて、頭痛もして、何となく気が重いし、お腹も張る」「喉に違和感があって、胸が詰まる感じがする」みたいな西洋医学でスパッと診断が付かないような症状には漢方がとっても効く場合があります。
2週間漢方を服用しただけで、20年来下剤を内服しつつも悩んでいた便秘が改善してその後下剤も要らなくなりました!なんて患者さまも診させていただいたことがあります。(こんな効果が出て喜んで貰えるのは医師として至上の幸せです。)
こんな効果が得られるのは、漢方は体質を改善するのをお手伝いする医学だからなのです。
当院では西洋医学の力ももちろんお借りします。漢方だけではどうしても敵わない部分は当然あります。
しかし、誰にでも得意不得意があるように、漢方も得意な分野ではびっくりするくらいの治療効果を出せる場合があります。
他にかかりつけの病院さまがあっても問題ありません、いま飲んでいるお薬に合わせて漢方薬を処方することもできます。
身体にとても合う漢方薬が見つかり、その後当院での診察は必要なさそうと判断すれば、元々かかりつけの先生に漢方薬も一緒に出してもらって当院への通院は無しとすることもできます。
ドラッグストアで手に入る漢方薬で代用できるようであれば、そちらを利用していただくことをお勧めすることもあります。
「月日が流れると体質も変化するかもしれないし、心配だから漢方だけは当院に通い続けたい」という方ももちろん歓迎です。
とにかく僕の想いとしては、漢方の力で皆さまの手助けがしたい!という気持ちなのです。
多くの偉大な先生方が研究してきてくれたこんなに素晴らしい漢方が、
生涯悩み続けていた症状を解決できるかもしれない漢方が、
大昔からとても多くの方の役に立ってきた漢方が、
「近くにないから」「診察時間に間に合わないから」「なんとなく行きにくいから」
などの理由で使われていないのが、とても歯がゆいのです。
多くの偉大な先生方のように、新しい薬を開発して沢山の人を救いたい!ってほどの大志はありません。
ただ、身近な方たちの役に立てたら、人生を少しだけ良い方向へ向かわせるお手伝いをできたら、
そんな気持ちです。
当院は16:00-21:00の診察時間となっています。
忙しく働いている方にこそ来て欲しい、町を支えている方達の役に立ちたいという想いから夕〜夜間の診療時間に設定しました。
なるべく待ち時間を発生させないために完全予約制としています。
診察枠も1時間当たり2-4枠、最大でも5枠程度です。
看護師も受付スタッフもおらず、院長1人だけのクリニックのため全て私自身が担当いたします。
心身の様子を詳細に観察するために最初から最後までお付き合いください。
薬については、18:30までの受付であれば近隣薬局が19:00程度まで営業されているので処方箋をお出しする形になります。
18:45以降の受付ですと近場に営業している薬局がないため基本的に翌日以降に薬局で受け取っていただく形になります。
一部の院内にある薬の場合のみ院内処方ができますが、種類が少ないため当日お渡しは難しいことが多いです。
その他、近隣薬局で扱っていない漢方薬を使用する場合は院内処方となる場合があります。
漢方を通じて、皆さまの人生を少しだけ良い方向へ向かわせるお手伝いをさせてください。